「音」ではなく「音楽」を楽しむイヤホン。でも性能も高いよ。~Woting『LZ-A3S』
Woting LZ-A3S です。
BA(バランスドアーマチュア)2基に加え、ダイナミックドライバーを1基 搭載したイヤホンです。
WTSUN Audio様にサンプルをご提供いただきました。
◆外観や付属品◆
箱のデザインは…こんな感じです。角につぶれもありましたが…まあ、中身が無事ならいいでしょう(^_^;)
箱を開けるとこんな感じ。
本体のデザインはなかなか。写真で見るよりもだいぶ格好いいです。アルミ筐体で重量感もあります。
ケーブルは、銅の縒り線を、更に縒り合わせたものです。シリコンのような被覆で覆われ、軽量でしなやかで扱いやすいです。イヤーフックやケーブルクリップも付いてはいますが、軽いので、無くてもあまり困らないでしょう。
さてさて、付属品はたくさんあります。ポーチに、イヤーフック、ケーブルクリップ、シリコンチップ大中小、それとはまた異なるシリコンチップが大中小(孔の大きさが違うようです)、それとはまた色と形が異なるシリコンチップ大中小、シリコンチップ(ダブル)大小、ウレタンチップ大小。
ポーチはなかなかしっかりしていて悪くない感じです。
ちなみに私は、赤色のチップがお気に入りです。デザイン的に(笑)
音質が一番好みだったのは、ごく一般的なシリコンチップです。すっきりとした音で、音抜けが良かったので。
◆音質◆
音質の傾向としては、前に迫り出してくる感じがあります。
一見大味にも思えますが、よく聞くと、ちゃんと細かい音まで拾っているとわかります。
解像度は結構高いほうです。パワフルだが、繊細でもある、という感じ。
バランス的には中音域のエネルギーが強いです。迫力が感じられますし、ボーカルや絃楽器にも向いているでしょう。
低音も結構パワフルなので、ベースのゴリっとした感じなども表現できています。
最近で一番のお気に入りであるところのDQSM D2と比べると、あそこまでの圧倒的な解像度はありませんし、音場も少し狭い感じになりますが、ポップスなどでは、こちらのほうが音が近く、低音もパワフルで、聴いていて楽しいと感じます。
D2の音をキツいと感じる人には、こちらのほうがお薦めです。
ただひとつ、気になる点としては、クラシックを聴いているときなどに、ちょっと歪みを感じることがありました。ちょうど中高音域のあたりでしょうか。
クラシックのようにいくつもの音が重なるような曲でなければ、さほど気にならないのですが、曲によっては、その帯域で音が団子になったり、歪んで聞こえることがありました。
自分以外の人からは聞いたことがないので、個体差の可能性もありますが…。
◆遮音性◆
遮音性はほどほどにあります。少なくとも町中で、普通の音量で聞いていて、周りに音が漏れるというようなことはないでしょう。反対に、外の音もそれなりに聞こえます(音量次第ですが)。
解像度云々…といったことを抜きにして、音楽を楽しみたい人には良いイヤホンだと思います。
とはいえその解像度も、同価格帯の国内メーカーのイヤホンと比べ、明らかに優秀と言ってもいいようなレベルで、コストパフォーマンスはかなり高いです(D2と比べるから見劣りするだけで…)。
解像度に優れたBA(バランスドアーマチュア)を2基、更にはパワフルさを備えたダイナミックドライバまでも搭載している性能の高さは、やはり伊達ではありません。